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仮想通貨交換所Binance、関連会社から顧客情報流出の可能性

身代金300BTC要求を拒否し、犯人捜しに25BTC=3200万円相当の懸賞金

(Image: Primakov / Shutterstock.com)

海外の大手仮想通貨交換所Binance(バイナンス)は8月7日、同交換所の顧客データを盗み出したと主張する匿名のハッカーが、同社に対して1万点の顧客データと引き換えに300BTCを支払うよう要求してきたことを報告した。同社がこの要求を拒否すると、ハッカーは所有している顧客データを散布し始めた。Binanceはこのハッカーに対し法的措置を行うため、情報の提供を呼びかけている。情報の重要性に応じて、情報提供者には最大25BTC(3200万円相当)を支払う用意があるという。

ハッカーが公開したデータには、Binanceが顧客データに付与している電子透かしが含まれていない。また、同社がハッカーに対しデータの出所について証明を求めると、ハッカーは証拠の提出を拒否したという。これらの理由から、Binanceはハッカーの所持するデータが、同社が保持している顧客データと一致しない可能性が高いとしている。

一方で、ハッカーが公開したデータの日付がすべて2018年2月であることは懸念材料となっている。この時期、BinanceはKYCのために第三者機関と契約していたという。Binanceは現在、当該の第三者機関を含めて本件の調査に当たっているとのこと。

現時点で個人情報の流出元がBinanceとは限らないが、同交換所に関連する可能性のある顧客データがどこからか流出しているのは確かだ。同社は本件に関連して、Binanceのカスタマーサービスを装った詐欺などが発生する可能性を考慮し、利用者に警戒を呼びかけている。