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野村総研のNRIセキュアがスマートコントラクトのセキュリティ監視サービス提供開始

米ConsenSys社のセキュリティ診断・分析ツール「Mythril」を導入し開発パートナーに

監視用画面イメージ、プレスリリースより引用

 野村総合研究所の情報セキュリティ専門企業NRIセキュアテクノロジーズ株式会社は11月8日、ブロックチェーン技術のスマートコントラクトを対象としたセキュリティ・モニタリングサービスの提供を開始した。サービス第1弾として、Ethereum(ETH)上のスマートコントラクトを対象にモニタリングを開始する。また、同社はEthereumプロジェクト共同創設者であるジョセフ・ルービン氏が設立する米国ConsenSys社(コンセンシス社)の開発パートナーになったことも報告している。

 同サービスは、NRIセキュア従来のセキュリティログ監視サービス「NeoSOC」に、複数のスキャンツールを導入することで実現した。NeoSOCは、対象となるスマートコントラクトの動きをモニタリングし、新たな脆弱性を検知した際に契約企業に通知する。サービスに導入されるツールには、コンセンシス社のセキュリティ診断・分析ツール「Mythril」も含まれる。Mythrilは、自動的にスマートコントラクトの動作を診断し、隠れていた脆弱性を発見することが可能だ。

 ブロックチェーン技術におけるスマートコントラクトとは、設定した条件の発生によりプログラムで自動的に契約を実行する仕組み。証券の決済、不動産取引など、さまざまな領域で適用が検討される注目の技術だ。しかしその一方で、スマートコントラクトはプログラム上のバグなど脆弱性を突かれるサイバー攻撃の標的にもなっており、それに伴う被害が増加している。スマートコントラクト導入者は、常にセキュリティの脆弱性に関する情報を把握し、自社のスマートコントラクトが攻撃の対象になり得るかどうかの監視が必要な状況になりつつある。