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Bitcoin Cash「2018年11月ハードフォーク」対立と各仮想通貨交換所の対応方針まとめ

現時点ではBTCBOXとSBIのVCTRADEのみ新通貨発生時に新通貨を付与すると表明

 15日深夜から16日早朝にかけて予定されている仮想通貨Bitcoin Cash(BCH)のハードフォークに向けて、BCHを扱う国内の仮想通貨交換所は一部を除き、ほぼすべてがなんらかの方針を表明している。本稿では、今回のハードフォークでなぜ新通貨が発生する可能性があると話題になっているのか、また、新通貨が発生した場合の交換所それぞれの対応方針について現状をまとめてみた。

 仮想通貨のBitcoin Cashは年2回のアップグレードを行っているが、通常のアップグレードでは取引への影響はまずないとされている。2018年16日の1時40分頃より実施される今回のアップグレードでは、ハードフォークと呼ばれる「ブロックチェーンが旧仕様と互換性のない新仕様に移行」という変更が実施される予定とされている。

 ここで現在、Bitcoin Cashは、Bitcoin ABCとBitcoin SVという団体がそれぞれ独立したアップデート仕様を提案し、対立しているという問題がある。その対立が解消されない状態で2018年11月16日にBitcoin Cashのハードフォークが実施されると、Bitcoin Cash ABC(BCHABC)とBitcoin Cash SV(BCHSV)という互換性のない2種類のチェーンに分裂し、結果として新通貨が発生する可能性もあると言われている。

 新通貨が発生した場合、国内の各仮想通貨交換所は、SBIのVCTRADEのようにBCH保有量に応じ新通貨を供給あるいは現金を支払う予定と表明する交換所もあれば、Liquid by QuoineやみんなのBitcoinのように初めから新通貨に関しては対応しないと表明する交換所もある。しかし、多くの交換所が新通貨への対応について、本稿執筆時点で未発表であるのは、ハードフォーク後にBitcoin Cashが実際にどうなるかいまだに予測不能のためではないだろうか。

 以下に、各仮想通貨交換所の新通貨発生時の対応について、まとめておいたので参考にしていただきたい。また、未発表の交換所の方針発表など、Bitcoin Cashのハードフォークに関する情報が更新され次第、今後も随時報告していきたい。

交換所名新通貨発生時の対応
Liquid by Quoine対応しない
bitFlyer未発表
bitbank未発表
VCTRADE新通貨を付与または現金支払い
GMOコイン未発表
BitTrade未発表
BTCBOX新通貨を付与
BITPoint未発表
DMM Bitcoin未対応
フィスコ仮想通貨取引所未発表
Zaif未発表
Coincheck未定
みんなのBitcoin対応しない

 なお、Bitcoin Cashのハードフォークについては、大石哲之氏のビットコイン研究所ブログの記事「ビットコインキャッシュのハッシュウォーの結論(分裂が不可避な理由)」が、分裂の可能性について詳しいので、興味のある方は参考にしてみてはいかがだろうか。