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ブロックチェーン開発者向けオープンコミュニティGBECがリニューアル

HashHub・Fressets・Chaitope主導でエンジニアの技術交流を促進

 ブロックチェーン技術の開発に携わる株式会社HashHub、フレセッツ株式会社(以下、Fressets)、株式会社chaintopeの3社は2018年3月、連携を開始した。Chaintopeが運営してきたブロックチェーン開発者コミュニティGBEC(Go Blockchain Engineering Community)を3社共同での運営体制とし、コンテンツの拡充とコミュニティの拡大を図る。

 GBECの新しいスタートを記念して3社は3月14日、HashHubにて合同のセミナーイベントを開催した。イベントの中で、GBECの公式Slackチャンネルの開設が発表された。ブロックチェーンエンジニアに向けたオープンなコミュニティとなる。GBECの公式サイトから誰でも参加することが可能だ。

 GBECは、Chaintopeが2018年9月より運営する開発者コミュニティ。同社のエンジニアらによる「動画で学ぶブロックチェーン」など、エンジニア向けにブロックチェーン技術を解説するコンテンツの配信やミートアップの開催などを通して、ブロックチェーン技術の啓蒙活動を実施している。

 今回、3社共同でGBECの運営体制を構築するにあたって、Webサイトがリニューアルされた。Chaitopeが提供してきた動画コンテンツに加えて、HashHubとFressetsが共同展開する「Blockchain Engineer Blog」が併設される。ユーザーはGBECのWebサイト上のコンテンツから情報を仕入れ、技術の課題や適用方法などをSlack上で議論し、イノベーションを進めていくというのがコミュニティの全体像となるだろう。

記念セミナーの様子

パネルディスカッションの様子(写真左から、HashHub・平野淳也氏、Fressets・日向理彦氏、Chaintope・中城元臣氏)

 記念セミナーでは、HashHubの平野淳也氏(司会進行)、Fressetsの日向理彦氏、Chaintopeの中城元臣氏によるパネルディスカッションが開催された。3社共同であたるGBECにかける思いや、昨今の仮想通貨業界の状況やGBECへの意気込みなどが語られた。

HashHub・ファウンダーの平野淳也氏

 日向氏は、国内における慢性的なブロックチェーンエンジニアの不足を課題として挙げる。特にプロトコルレイヤー(ブロックチェーンの基盤層)の研究開発を行う人材が不足しているという。GBECや、氏が講師を務めHashHubと共同開催するブロックチェーンエンジニア講座などを通して人材の育成を目指したいと語った。

 中城氏は、ブロックチェーンを学んだ若者が、それを生かしてどうやって食べていくかが今後の課題になると語る。氏自身のWebアプリ開発に携わった経験と比較して、若いエンジニアがブロックチェーン業界で仕事を得るにはその導線が不十分という現状があるという。GBECではエンジニア同士が知見を出し合って、ブロックチェーンをどう活用していくのかに答えを出したいという意気込みを述べた。

パネルディスカッションの様子(写真左から、Fressets・CEOの日向理彦氏、Chaintope・チーフ イーサリアム リサーチャーの中城元臣氏)

 セミナー後半では、Chaintopeの安土茂亨氏による「Stanford Blockckchain Conferencere」のレポート、HashHubの藤田拓也氏による「Ethereum Constantinopleの仕様」と題したセッションが行われた。

 安土氏のセッションは、1月末に開催されたスタンフォード大学主催のブロックチェーンカンファレンスに参加してのレポート。匿名性仮想通貨Grinで採用されるMimblewimble(ミンブルウィンブル)プロトコルや、匿名性仮想通貨QuisQuisの技術解説が中心となった。講演資料は安土氏がSpeaker Deck上で公開している。「議論の続きはGBEC」でということなので、資料を読んで興味を持った方は是非ともコミュニティに参加するべきだ。

Chaintope・CTOの安土茂亨氏

 藤田氏はエンジニアを聴衆に招いての講演は初めてということで緊張気味に登場した。自身の仮想通貨投資での失敗談に、先日弊誌でも取り上げた「コインチェック事件に北朝鮮関与」の報道を交えて軽妙に語り、場を大いに沸かせていた。講演内容はEthereumのメインネットワークに3月1日頃適用されたコンスタンティノープルアップデートの諸要素を解説するもの。資料は後日GBECで掲載予定とのこと。

HashHub・エンジニアの藤田拓也氏