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クリプタクト、東大の医療AI用学習データ流通プロジェクトへ参画

AI開発用の医療画像・教師データの共有基盤としてブロックチェーンを採用

(Image: Shutterstock.com)

仮想通貨の投資家支援プラットフォームなどを提供する株式会社クリプタクトは7月29日、国立大学法人東京大学・東京大学医学部附属病院脳神経外科の金太一助教授らのプロジェクト「ICT活用による医療画像データ流通システムの構築」に参画することを発表した。

プロジェクトは、医療AI開発企業向けに医療データを流通基盤を構築することを目指す。クリプタクトは、プロジェクトのシステム・ネットワークの構築およびブロックチェーンを活用したデータ流通を担当するとのこと。

医療画像データ流通システムの全容としては、医療機関がAI用のデータをブロックチェーン上に書き込んでいく。データ料の支払いを行った医療AI開発企業は、ブロックチェーン上のデータをまとめ整形された、医療画像データや教師データにアクセスすることができるという仕組みを持つ。

ICT活用による医療画像データ流通システムのイメージ図

昨今、医療AIが発展する中で、医療AI業界では教師データの不足が技術発展の足かせとなっている。日本では、医療にとって個人情報の保護は必須とされているため、医療機関以外が医療データを持つことは難しいのだ。

今回の実験では産学連携し、大量の医療画像データおよび疾患の正確な教師データを、最適化された状態で市場に流通させる仕組みを検討する。個人のセキュリティを担保しながらデータの情報管理を行い、医療AIの開発企業にデータ提供を行う仕組みの構築を目指す。

医療データの共有基盤としてブロックチェーンを用い、その開発を主にクリプタクトが担当することとなる。同社はこれまで金融市場で培ったシステム開発とブロックチェーン技術を転用し、医療データを提供するためのシステム・ネットワーク面の開発を推進するとしている。

株式会社クリプタクト・代表取締役の斎藤岳氏(写真左)、国立大学法人東京大学・東京大学医学部附属病院脳神経外科の金太一助教授(写真右)