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電通、シビラとISIDのブロックチェーン+DAO教育プロジェクトに参画

国連目標「質の高い教育」に向け学歴に現われない人と人のつながりを可視化

(Image: Shutterstock.com)

電通と電通国際情報サービス(ISID)とシビラは8月9日、教育分野においてブロックチェーン技術とDAOプロトコルを活用する共同プロジェクトを開始した。受講履歴をトークンで証明し、従来の学歴では見えてこなかった生徒と講師の関係性を可視化する。さらに受講者が将来にわたってつながり合えるコミュニティの形成を目指すという。プロジェクトは第1弾として、8月10日と17日に開催される落合陽一氏のSDGsサマースクールに導入し、実証実験を行う。

ブロックチェーンによる、人との関係性を含めた学習履歴の記録と、DAOプロトコルを用いたその場限りではないコミュニティの形成がプロジェクトの要旨である。ある人物における過去の受講履歴と未来の研究成果の関連性を可視化することが可能になる。その「学びの軌跡」によって関連する人同士が将来にわたって関わり合える仕組みを目指す。

DAO(自立分散型組織)プロトコルとは、スマートコントラクトを用いて、あらかじめ設定したルールに基づき自律的に組織を動かしていく仕組みである。今回の実験では、DAOプロトコルを用いたチャット空間を提供する。サマースクールに参加する小中学生が、今後の進学先やキャリア形成の違いを超えて関われる相互協力の場として活用される。

このプロジェクトは、国際連合が定める持続可能な開発目標(SDGs)の1つ「質の高い教育」を達成するための取り組みである。ISIDとシビラは、2018年10月からプロジェクトのプロトタイプとなるワークショップの受講履歴や、講師と生徒間、または生徒同士の関係性などを証明する仕組みを検証してきた。今回の実験から電通が加わり、コミュニティの持続性やインセンティブの設計を担うという。