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イーサリアム、次期アップデート「イスタンブール」11月へ延期

テストネット更新はDevcon大阪1週間前の10月2日前後に変更

(Image: Shutterstock.com)

Ethereumの次期ネットワークアップデート「Istanbul」(イスタンブール、EIP-1679)のメインネットでの実施が、11月へ延期されることが明らかとなった。9月6日に開催されたEthereumコア開発者会議により決定した。テストネットのアップデートを10月2日頃、メインネットのアップデートを翌月の11月中に実施予定としている。なお、いずれのアップデートも数日前後する可能性があり、ハードフォークを実施するブロック高は確定していない。

当初、イスタンブールのメインネットへの適用は10月16日頃を予定していた。だが、実装項目の最終決定が8月後半にまでもつれ込んだ。最終的にイスタンブールは2部構成に分割され、後半は「Berlin」(ベルリン、EIP-2070)として後日実装されることが決定している。Ethereumの主要なノード運用ソフトウェア6種のうち、Gethはすべての更新を完了済みだ。その他5種も、イスタンブールで採択された項目(EIP)の実装に関してはおおむね完了している。

Ethereumは開発者向けカンファレンスDevconを、10月8日から11日の期間に大阪で開催予定だ。当初、メインネットのアップデートは同イベントにひも付けられていた。今回の変更により、テストネットのアップデートがDevconの約1週間前である10月2日前後へと再設定された。

イスタンブールのアップデート項目はEIP-1679にまとめられている。8月15日の開発者会議により、最終的に下記の6項目が採択されている。


    【イスタンブールで実装されるアップデート項目】
  • EIP-152
    EVMへのBLAKE2b Fプリコンパイルの追加
  • EIP-1108
    alt_bn128プリコンパイルにおけるガス代の削減
  • EIP-1344
    EVMに現在のチェーンIDを返す命令コード「ChainID」を追加
  • EIP-1884
    木構造のサイズに基づいたEVM命令コードのガス代調整
  • EIP-2028
    トランザクションのCalldata内のガス代を1バイトあたり16ガスへ削減
  • EIP-2200
    EVMのSLOAD命令のガス代変更に伴うSSTORE命令のガス代の再調整
    EIP-1283EIP-1706を統合した代替案