仮想通貨(暗号資産)ニュース

EU公認のデジタル通貨発行を欧州中銀に提案へ

Facebookの仮想通貨に対抗

(Image: Shutterstock.com)

欧州連合(EU)が欧州中央銀行(ECB)に対し、デジタル通貨の発行を検討するよう求める方針が、11月5日明らかになった。ロイターが報じた。

Facebook(フェイスブック)が仮想通貨Libra(リブラ)のローンチを計画し、中国も中央銀行が発行するデジタル通貨の開発を本格化させている。EUは中央銀行にデジタル通貨を発行させることで、消費者の利便性を高め、外からの脅威に対抗する考えだ。

報道によると、デジタル通貨発行を盛り込んだ草案文書は8日に開く財務相理事会で検討され、12月の合意を目指す。

草案文書は、中銀のデジタル通貨発行に加え、EU共通の仮想通貨への規制づくりも提案している。

多くの規制当局と同様に、ECBもリブラには警戒感を示しており、イブ・メルシュ(Yves Mersch)専務理事は9月2日、「n」と語っている。

EUの中ではドイツとフランスがリブラの阻止で共同声明を出し、独自のデジタル通貨の発行を計画していることも明らかにした。ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)財務大臣は10月3日、地元メディアのWirtschaftsWocheに対し、「欧州の金融と世界金融を結びつけるためにeユーロが有効だ」と述べ、ユーロのデジタル化を推進する意向を示した。さらに、「民間プロバイダーはもちろん、中国、ロシア、米国のような国家にこの分野を任せるべきではない」とし中国とFacebookのデジタル通貨発行プロジェクトをけん制した。