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中国2大決済アプリが国際クレカでチャージ可能に

WeChat Payとアリペイ、政府の指導受け外国人に開放

(Image: B.Zhou / Shutterstock.com)

中国のキャッシュレス社会をつくりあげた二大決済アプリ、「アリペイ(支付宝)」と「WeChat Pay(微信支付)」が11月5日、VisaやMastercardなど国際クレジットカードと連携し、中国の銀行口座を持たない外国人旅行者などにサービス提供を開始した。

アリペイは中国のEC最大手アリババの金融子会社アント・フィナンシャルが、WeChat Payは10億人以上のアクティブユーザーを持つメッセージアプリWeChat(微信)を運営するテンセント(騰訊)が提供している決済アプリ。中国では2014年ごろから本格的に普及し、今では高速道路の料金、露店、行商に至るまでカバーするようになった。店頭にレジを置かず、注文から支払いまでモバイルアプリで完結する店も増えた。

だが、これらの決済アプリを利用するには、中国の携帯番号による認証と銀行口座が必要で、外国人旅行者は実質サービスから“排除”されていた。

テンセントはVisa、Mastercard、American Express、Discover Global Network、JCBと提携し、国際クレジットカードでのチャージに対応したことについて、「関連政策の指導に従った」とコメントしている。

中国人民銀行上海総部が10月30日に、外国人が中国の決済アプリから“排除”されている現状を改善するよう「意見」を公表しており、アリペイ、WeChat Payは従ったものとみられる。

アリペイの発表によると、中国の携帯番号や口座を持たないユーザーは、アリペイをダウンロードした後、アリペイ内アプリの「ツアーパス(Tour Pass)」にパスポート画像、電話番号、クレジットカード情報などを登録することで、チャージが可能になる。

チャージの上限額は2000元(約3万円)で、有効期間の90日を過ぎると残高が払い戻される。

チャージした金額は、中国国内でのみ利用可能(との説明を読んで、筆者は実際に池袋のアリペイ対応コンビニでツアーパスからの支払いを試みたが、QRコード読み取り後エラーが出て利用できなかった)。