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岩波・ポプラら出版5社、書籍の海賊版対策に向け実証実験開始

電子書店「マンガ図書館Z」で正規品示す電子署名を表示

マンガ図書館Z「出版ライツ」詳細

実業之日本社は12月20日、出版各社や電子書店らと協力し合いブロックチェーン技術を活用した海賊版対策の実証実験を開始した。同社は、出版コンテンツの総合的な権利処理基盤の構築を目的としたシステム開発を続けてきた。第1フェーズとして、Jコミックテラス運営の電子書店「マンガ図書館Z」にて海賊版防止を目的とした実証実験を行う。

第1フェーズの実証実験は、約2か月間を予定している。Jコミックテラスの協力のもと、実業之日本社のほか、岩波書店、河出書房新社、祥伝社、ポプラ社の出版各社が参加する。現在「マンガ図書館Z」で無料公開中の作品、実業之日本社24点、河出書房新社2点、祥伝社1点(ポプラ社と岩波書店は0点)の作品情報ページに、作品が著作権者確認済みで公開されている証として、「出版ライツ」マークを表示する。ブロックチェーンにより、出版社と著作権者との出版の合意・契約の真正性を担保する。

実業之日本社は、7月に経済産業省が所管する平成30年度補正予算「コンテンツグローバル需要創出等促進事業費補助金(J-LOD)」のうち、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツの流通に関するシステムの開発・実証に関する補助事業に採択された。これまでに「出版コンテンツの総合的な権利処理基盤の構築に向けた実証実験」を行うためのシステム開発を続けてきた。

同実証実験は、ゼタント社、コンテンツジャパン、カイカの技術協力を得て、ビヨンドブロックチェーンが開発した純国産ブロックチェーン基盤「BBc-1」を使用する。なお、出版各社から提供された著作権情報は、同実験用のダミーであり、各出版社と契約を交わした著作権者の機密にかかわる情報は一切ないという。

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