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イーサリアム2.0に現行チェーンを組み込むプランをヴィタリックが提案

Eth1を終わらせるのではなく2.0ネットワークの一部として存続していく

(Image: Shutterstock.com)

Ethereumの考案者であるヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏は12月24日、Ethereum2.0(Eth2)への移行に際して、現行のEth1をEth2の一部として取り込むプランを提案し、ethresear.chに投稿した。PoW型チェーンの廃止とEth2への移行をスムーズに行うことができ、Eth2で生まれる新しい仮想通貨と現行のETHの双方向の価値交換を容易に実現できるという。

Ethereumは2020年初頭から順次バージョン2.0のリリースを開始する。Eth2はシャーディング(Sharding)という仕組みを実装予定で、ネットワークの全体像は複数のブロックチェーンを並列的に組み合わせたようなものとなる。ネットワークを構成するシャードの1つに、現行のEth1をシャード0として据えようというのが今回の提案となる。

Eth2は現行のEth1に対して全く新しいブロックチェーンとして生まれ、機能追加が完了する2022年頃にはEth1は廃止へ向かう見立てだが、具体的な方針は決まっていない。ブテリン氏の提案は、Eth1を終わらせずにEth2の一部とすることで、Eth2への移行をスムーズに行えるというメリットがある。

仕組みとしては、ビーコンチェーン上でブロックの生成と検証を担うバリデータノードの一部が、シャード0の専任として就く形になる。それらのノードは、ビーコンノードとしての役割とEth1のフルノードを維持することとなる。

一方、シャード0では1ブロックに含めることができる容量に1MBから2MB程度という制限がつくという。これによりEth1で稼働中のスマートコントラクトに影響が出る可能性などが懸念されている。