仮想通貨(暗号資産)ニュース
WEFが中央銀行向けデジタル通貨設計フレームワーク提供
年次総会、通称ダボス会議で発表
2020年1月24日 10:19
世界経済フォーラム(WEF)は年次総会(通称、ダボス会議)で1月22日(現地時間)、40以上の中央銀行、国際機関、研究者、金融機関と協力し、中央銀行が法定デジタル通貨(CBDC)を評価、設計、発行することを支援するフレームワークを作成したと発表した。
パイロット版のCBDCを試験運用しているカンボジアから、欧州、カナダなどの中央銀行とデジタル通貨の共同研究に乗り出す日本銀行まで、世界各地でCBDC発行への動きが加速している。
WEFは「CBDCはフィナンシャル・インクルージョン(金融包摂)や決済効率化などを実現する手段としても注目されているが、中央銀行の動きは市場に影響を与える可能性があるため、研究と実験の多くは密室で行われている」と指摘。中央銀行内の政策立案者がCBDCが経済に適しているかどうかを自信を持って評価し、設計、導入プロセスを検討できるよう、ブロックチェーン専門家の協力のもと、ツールキットを作成した。
WEFによると、ツールキットは大国から小国まで、そして先進国から新興国までそれぞれの国の実情に応じて活用できるガイダンスと情報を提供。ワークシートとリサーチリファレンスを含む情報ガイドも付属している。
WEFのブロックチェーンおよび分散型台帳技術チーム責任者のシーラ・ウォーレン(Sheila Warren)氏は、「CBDCの実装は複雑で、影響は広範囲に及ぶ。中央銀行はCBDCの機会と課題を厳密かつ慎重に分析する必要があり、ツールキットが中央銀行の調査と開発の足掛かりになることを期待する」と述べた。
より詳細な情報はWEFサイト内の記事「Central Banks in the Age of Blockchain」で読むことができる。