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トーマツ、QRコード決済・モバイル決済の利用実態と今後の利用意向の調査結果を発表

仮想通貨の調査ではないがキャッシュレス化のトレンドは間接的に影響

 有限責任監査法人トーマツは8月31日、スマートフォンユーザーを対象とした「QRコード決済・モバイル決済の利用実態と今後の利用意向に関する調査 2018年」を発表した。QRコード決済の利用経験は9.1%、モバイル決済の利用経験は20.0%という結果が出ている。この調査は仮想通貨と直接は関係しないが、QRコード決済はデジタル通貨決済のトレンドで間接的に影響があるため、当メディアでも取り上げる。

QRコード決済およびモバイル決済の利用状況(トーマツのプレスリリースより引用、以下同)

 本調査の対象は、国内10代~50代のスマートフォン保有者かつスマートフォンアプリ利用経験者2000名。5月18日から22日にオンライン調査を実施し、各年代の男女200名から回答を得ている。QRコード決済もモバイル決済も、年代別では数ポイント程度の差しかなく、幅広い年代で利用されている。また、どちらも過半数が月1回以上の頻度で利用している。

 QRコード決済利用経験者のうち、利用満足者(n=164)に尋ねたQRコード決済に対する魅力因子は、「現金・カードを持ち歩かなくてもスマホだけで支払いができる」が36.6%、「現金に比べて店頭での支払いが簡単でスピーディ」「支払うたびにポイントが貯まるなどお得」がどちらも32.9%、「ATMでお金をおろさなくても済む」が28.0%など。QRコード決済ならではの特徴である、「QRコード決済が使えるお店が増えてきた」「LINEや楽天などすでに利用している企業の新サービスだから」がどちらも21.3%、「QRコードを読み取るスタイルが楽しい」が20.1%となっている。

 本調査の回答を元に、生活消費やキャッシュレスに対する意識で似たもの同士を集めグループに分けるクラスター分析を行ったところ、「コンサバ消費派」「こだわり消費派」「消費無関心派」「クレバー消費派」「トレンド追求派」の5つに分類でき、QRコード決済やモバイル決済を最も利用しているのは「トレンド追求派」だったとのこと。トーマツは、利用経験は年代より価値観による差が顕著で、新しいもの好きな層がけん引していると結論づけている。

クラスターごとのQRコード決済・モバイル決済の利用経験

 キャッシュレス社会の普及については、57%がポジティブに受け入れている。また、生体認証決済の認知率は62.9%、利用意向は58.3%と、注目度が高い。トーマツは、今後のキャッシュレス社会においては生体認証のような手軽でセキュアな決済手段が複数登場し、利用者が場面や利用金額に応じて使い分けていくことが見込まれるとしている。

 なお、8月21日付けの日本経済新聞によると、政府はキャッシュレス化を推進するため、QRコード決済の基盤を提供する事業者へ補助金を供与したり、小売店に税制を優遇したりといった支援の検討を始めているという。仮想通貨によるQRコード決済も、実験的なものから実用段階まですでに複数の事例があり、こういった流れの中で徐々に普及していくことだろう。