仮想通貨(暗号資産)ニュース

テックビューロHD、「mijin Catapult (v.2)」製品版を提供開始

一般公開から約1年の開発・検証を経て処理速度とスケーラビリティを大幅に改善

テックビューロホールディングス株式会社(以下、テックビューロHD)は6月12日、同社の自社プライベートブロックチェーン製品「mijin」の次世代コアエンジン「mijin Catapult (v.2)」の製品版を公開した。同時にエンタープライズ向けライセンスの提供を開始している。1ノードあたり月額3万円となり、旧バージョンより2万円値下げされた。

「mijin」はNEM(ネム)コアの開発者がテックビューロに合流して開発されたもので、「mijin Catapult (v.2)」は企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロックチェーン環境を構築するソフトウェア「mijin v.1」をバージョンアップした汎用型のブロックチェーン製品だ。2018年5月に開発者向けにオープンソースの提供が開始され、約1年間にわたる開発と検証を経て今回の正式リリースに至った。

「mijin Catapult (v.2)」は、300社以上への提供実績を持つプライベート・ブロックチェーン製品「mijin v.1」の性能を向上させるために仕様全体を一新した。「mijin v.1」と同様、1つのブロックチェーン上に複数のアセット(トークン)を同時に発行・流通・管理する機能であるマルチアセットに対応する。複数人の合意によってコントラクトを実行するマルチシグネチャー機能は最大3階層まで設定が可能となった。

追加の機能として、第3者を介さず異なるブロックチェーン間でのトークン交換(クロスチェーン・トランザクション)や、複数トランザクションの一括処理(アグリゲート・トランザクション)が可能となる。処理速度とスケーラビリティを大幅に改善しているという。

製品はオンプレミス型(自社運用)またはMicrosoft Azure、Amazon Web Serviceのクラウド型で提供される。Azure上で利用可能だった「mijin v.1」のBaaSについて、対応BaaSは未発表であるものの「mijin Catapult (v.2)」においても提供する予定とのこと。

「mijin Catapult (v.2)」の製品版リリースを記念して、テックビューロHDはキャンペーンを開催する。同製品を利用した事業を検討中の法人企業を対象に実証実験用プロトタイプアプリの開発および出張セミナーの開催を無料で行うという。なお、各3社を上限とし応募多数の場合は抽選となる。