仮想通貨(暗号資産)ニュース

Facebookの仮想通貨リブラ、「反競争的行為の可能性」でEU当局が調査

競合相手締め出す懸念がブルームバーグの報道で明らかに

(Image: Shutterstock.com)

欧州連合(EU)の反トラスト規制当局が、Facebookの仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」が競合相手を不当に締め出すことを懸念し既に調査に着手していることが、ブルームバーグの20日(米東部時間)の報道で明らかになった。

欧州委員会が情報収集のためにリブラ協会に送付した質問状をブルームバーグは入手。それによると、当局は「リブラの決済システムが競合相手を不当に締め出すという懸念があり、リブラが得る情報や消費者データが、どのように競争を制限する行為を生み出すか関心を持っている」という。

規制当局はWhatsAppやMessengerなどのFacebookのほかのサービスがリブラ関連のアプリに統合される可能性も調査しており、リブラを運営するリブラ協会の統治構造やメンバーシップにも関心を寄せている。

Facebookは世界に27億人のユーザーを抱え、その数は米国と中国の人口を合わせたより多い。世界の規制当局は、消費者保護やリブラの犯罪への悪用といったかつて直面したことのない課題への対処に追われている。Facebookは規制当局とコミュニケーションを取り、サービスを始める前に全ての懸念をクリアにすると表明しているが、政治家や金融当局の風当たりは強まっている。