仮想通貨(暗号資産)ニュース
フェイスブック、独自仮想通貨リブラの専用ウォレット「Calibra」を発表
Facebookアプリから友人にメッセージを送る感覚で送金可能。2020年リリース予定
2019年6月19日 13:42
Facebookは6月18日、同社が関わる新たな仮想通貨Libra(リブラ)を利用するためのデジタルウォレット「Calibra」(カリブラ)を発表した。同社が設立したウォレット同名の子会社Calibraより、2020年に提供予定とのこと。専用アプリの他、Facebookが提供するメッセージアプリ「Messenger」や「Whatsapp」から利用できる。それらを通じて、テキストメッセージを送るのと同じぐらい簡単にLibraを送金できるという。
同日オープンしたカリブラの公式サイトで、いくつかの情報が公開されている。
- カリブラのアカウントは政府機関が発行するIDによって本人確認を行う
- 万全のセキュリティ体制を敷き、万一Libraを不正利用された場合には全額返金する
- トランザクションはプライバシーが保たれる
カリブラはその一形態としてスマートフォンアプリが提供される。「テキストメッセージを送るのと同じくらい簡単・気軽に、無料あるいは少額でLibraを送ることができる」としている。将来的には店舗での少額決済や公共交通機関での利用も目指すとのこと。
Facebookがカリブラで目指すのは、世界中の誰もが低コストで使える金融サービス。世界の成人人口の半数近くが銀行口座を持っていない。その多くは開発途上国に分布し、信用取引が利用できないことや、仲介業者による高額な送金手数料などで余計な負担となっている。カリブラによる貯金と送金で、これらの解決に取り組む。
発表では、カリブラのセキュリティと個人情報の取り扱いについても示された。まずセキュリティについては銀行やクレジットカードと同等。端末の紛失時対応として専用のサポート体制を敷き、不正利用を防止するとのこと。利用者のアカウント情報や金融情報は、Facebookの広告運用に利用しないことも約束した。