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ブロックチェーンは幻滅期の谷底へ。2021年までに市場に浸透=ガートナー

同技術がビジネスを実用的に拡張するのは2028年以降と予測

ブロックチェーン・テクノロジのハイプ・サイクル:2019年(ガートナージャパンより引用)

ガートナージャパンは10月18日、「ブロックチェーン・テクノロジのハイプ・サイクル:2019年」を発表した。ブロックチェーン技術は、世間からの過度な期待を受ける時期を過ぎ、「幻滅期」の谷底に向かっている。実用化に向けた準備期間といった位置づけだ。ガートナーは、ブロックチェーンが2021年までに幻滅期を脱し始め、市場に浸透していくと予想している。

ハイプ・サイクルとは、ガートナーが独自に提唱する新技術の成熟度、採用度、社会への適用度などを示す一種の指針であり、新技術を採用するか否かを判断するために参考にする企業も少なくない。

ガートナーのアナリストであるアビバ・リタン(Avivah Litan)氏は、「2023年までに、ブロックチェーン・プラットフォームの拡張性や相互運用性が高まる」とし、「ブロックチェーンがテクノロジーとオペレーションの両面で実用的な拡張性を獲得するのは、早くとも2028年」と予測した。

ブロックチェーン、分散型台帳が幻滅期の谷底に向かう一方、現在注目されている技術として、スマートコントラクトや分散型ID、合意形成(コンセンサス)、相互運用性(インターオペラビリティ)などが期待のピーク期に入った。ブロックチェーンとIoTの組み合わせや分散型アプリケーション(DApp)も、数年のうちに注目の分野となる位置づけだ。

黎明期の概念として新しく入ってきたのが「ブロックチェーン・マネージド・サービス」で、BaaS(Blockchain as a Service)の一種。企業向けにブロックチェーン基盤を提供し、その運用のサポートまでも行うサービスを指す。一例として、アマゾンやIBM、オラクル、テックビューロホールディングス、bitFlyer Blockchainなどが提供しているプラットフォームがある。