仮想通貨(暗号資産)ニュース

「Facebookの仮想通貨リブラは完成に数十年かかる」カリブラ幹部が発言

「リブラはSNSのように短期間で広がるものではない」

(Image: Ascannio / Shutterstock.com)

Facebook(フェイスブック)の金融子会社で仮想通貨プロジェクトLibra(リブラ)を主導するCalibra(カリブラ)のプロダクト部門の副責任者を務めるケビン・ウェイル(Kevin Weil)氏は11月5日、リブラがSNSのようには短期間で広がらず、完全な形になるまでに数十年はかかるとの考えを示した。米メディアCNBCが報じた。

米国で開かれた「ウェブサミットテクノロジーカンファレンス」(Web Summit technology conference)に登壇したウェイル氏は、「リブラはSNSのように短期間で広がるものではない。数年でサービスが完成するわけでもない。数十年改良を続けてようやく、使えるサービスになるだろう」と述べた。

2020年前半のローンチを目指し、今年6月に発表されたリブラは、規制当局の猛反発を受け、足踏みしている。リブラを運営するリブラ協会も、当初参画を表明していたマスターカードやビザなど大手決済会社が軒並み脱退した。

ウェイル氏は最近の逆風について、「1年半前、リブラはアイデアでしかなかった。しかし今、21社がメンバーになってサポートしてくれている。今後、さらに多くの企業・組織がリブラ協会に参加し、その数は増え続けるだろう」と楽観的な考えを示した。

また、ウェイル氏は、送金の平均手数料が取引総額の7%になっていると主張し、海外送金の負担に言及した。

ウェイル氏はリブラについて「Facebookがつくった金融商品を使いたくないという人もいるだろう。それは構わない。ただ、Facebookの製品は、既存のどのサービスよりもアクセス価値があり、コストも低い」と自信を示した。

お詫びと訂正: 記事初出時、「(リブラではない)海外送金の平均手数料が取引総額の7%になっている」とするべきところを、「(リブラは)海外送金の手数料7%を目安に調整中」や「(リブラは)海外送金の平均7%を手数料として徴収することで調整している」と記述する誤りがございました。お詫びして訂正させていただきます。