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早くも偽「デジタル人民元」が登場。中国人民銀行が警告

「ネットで出回っている『発行時期』も全て不正確な情報」

(Image: Shutterstock.com)

中国の中央銀行である中国人民銀行は11月13日、「中央銀行のデジタル通貨を騙る商品に注意するよう」との警告文を公表した。人民銀はデジタル人民元の開発が大詰めを迎えており、幹部らが「いつでも出せる状態」と発言している。

人民銀はメッセージアプリWeChat(微信)の公式アカウントに、「人民銀行名義で発行あるいは広告宣伝を行っているデジタル通貨の状況に関するお知らせ」とのタイトルで文章を投稿した。具体的な内容は以下の通り。

人民銀行は既に法定デジタル通貨を発行しているという噂がネットで拡散し、「人民銀行」の名を騙って、仮想通貨取引所で「DC/EP」「DCEP」と商品名をつけたデジタル通貨までリリースされようとしている。実際の状況を以下に説明する。

  1. 人民銀行は法定デジタル通貨(DC/EP)を発行しておらず、いかなる取引所にも取引のライセンスを与えていない。人民銀行は2014年から法定デジタル通貨の研究を始め、今はテストを行っている。マーケットで取引されている「DC/EP」「DCEP」はどれも非合法のデジタル通貨であり、ネットで出回っている「発行時期」も全て不正確な情報だ。
  2. ネットで「法定デジタル通貨が発行された」との情報を流すことや、「人民銀行」の名を騙って、仮想通貨取引所で「DC/EP」「DCEP」と商品名をつけたデジタル通貨を取引することは、詐欺やねずみ講に該当する可能性がある。リスク意識を持って、軽率に情報を信じないようにしてほしい。