仮想通貨(暗号資産)ニュース
スウェーデン中銀、2020年に法定デジタル通貨イークローナのテスト開始
アクセンチュアと契約、世界に先駆け機能検証
2019年12月16日 09:30
スウェーデンの中央銀行であるスウェーデン国立銀行は12月13日、コンサルティング会社アクセンチュアと契約し、法定デジタル通貨(CBCD)「e-krona(イークローナ)」の試験運用を始めると発表した。プロジェクト期間は2020年12月31日までだが延長が可能で、最大7年間となる。契約は年内に締結される。
スウェーデンはキャッシュレス化が進み、現金の使用が劇的に減少している。同国内の多くの店舗は、紙幣や硬貨での支払いを受け付けておらず、店頭に「現金での支払いお断り」と掲げている店もある。2025年には現金流通がなくなるとの見通しもあり、スウェーデン国立銀行は他国に先駆けて、CBCDの導入を検討してきた。
今回のプロジェクトの主な目的は、e-kronaの技術的可能性に対する銀行の理解を広げることで、テスト環境でe-kronaがどう機能するかを検証する。e-kronaの発行を決定したわけではない。
初年度はスマートフォンやスマートウォッチ、ICカードでe-kronaを使えるよう、決済プラットフォームを開発し、決済企業、小売店なども参加してシミュレーションを行う。
2019年はFacebook(フェイスブック)が仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」を発表したのを機に、中国や欧州中央銀行(ECB)でも法定デジタル通貨の検討が本格化している。