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Hyperledger、2019年新規参入55社・のべ学習者20万人

プロジェクト全体の年次報告書を公表

非営利団体The Linux Foundation(Linux財団)が運営するクロスインダストリー(異業種連携)共同開発プロジェクトHyperledger(ハイパーレジャー)は、同プロジェクトの2019年を総括する「Hyperledger Annual Report(ハイパーレジャー年次報告書)」を公開した。

2015年12月にローンチしたHyperledgerは、業界を超えたブロックチェーン技術を推進するために作られたオープンソースの共同作業体となる。2019年は、新たなメンバーとして55を超える企業が参加。Twitterの公式アカウントは、フォロワー数が6万2800を超えた。EdXのHyperledgerを学ぶeラーニングには累計20万人弱の登録者がいるという。

リリースより引用

報告書はHyperledgerの主なユースケースについても紹介する。

米Walmartは、IBMとの取り組みによるHyperledger Fabricを使った食品トレーサビリティのシステム「フードトラスト(Food Trust)」を導入する。同社は、新鮮な葉物野菜(サラダやほうれん草など)の全サプライヤーに、このシステムを使って製品を追跡することを義務づけると発表した。現在、5社のサプライヤー、25以上の製品の出所を追跡できるという。フードトラストは、他社においてもコーヒー豆ホタテ貝サーモンなどの食品トレーサビリティに、すでに利用されている。

また、Honeywell社は、Hyperledger Fabricを活用した航空機の中古部品を扱うアマゾン型マーケットプレイスを構築したという。年間売上高400万米ドル、50社以上のベンダーが新しい市場に参入している。マーケットプレイスは、ブロックチェーンを活用することで購入時間を数日から数分に短縮したという。

報告書は、その他にも2019年に開催されたHyperledgerに関するイベントやカンファレンスについてなど、非常に多くの情報がまとめられている。