仮想通貨(暗号資産)ニュース

ブロックチェーン企業が相次ぎ新型コロナウイルス対策支援

中国・武漢などにマスクを寄付

(Image: Shutterstock.com)

湖北省武漢市を起点とし、中国全土に感染が広がる新型コロナウイルスによる肺炎が深刻化する中、ブロックチェーン・仮想通貨関連企業も感染症対策支援に動いている。

仮想通貨交換所大手Binanceの趙長鵬(ジャオ・チャンポン)CEOは1月26日、Twitterで「10万元を新型コロナウイルス対策の支援に投じる」「8000個のマスクを武漢に贈りたい。配送手段を教えてほしい」とツイート。数多くの助言やコメントが寄せられている(参考資料)。

シンガポールの仮想通貨交換所MXCは、湖北省エリアの病院や大連の赤十字組織にも防護マスクを寄付。マスクを必要とする1062人に計1万7640個を贈るという(参考資料)。

仮想通貨交換所BTCMEXは、日本、韓国、シンガポールから医療用マスク2万個を調達。無料で中国本土の顧客に贈る。同社によると、武漢在住の顧客は同社のサイトから申し込むことで、1人あたり20個、それ以外の地域の顧客は10個まで受け取れる(参考資料)。

仮想通貨取引所Huobiは、医療物資の購入費用として1000万元を寄附。マスク2万個を都市が事実上封鎖されている湖北省黄岡市に届けた。Huobiはさらに20万個の医療物資を、感染が広がっている地域に贈るという(参考資料)。

BATは巨額のファンドで支援

ブロックチェーンを手掛ける中国IT大手「BAT」(バイドゥ、アリババ、テンセント)も、より大規模な支援を展開し、いずれも自社のプラットフォームを通じリアルタイムで肺炎の情報を伝えている。

アリババは10億元の医療物資供給専門のファンドを立ち上げ、国内外から医療物資を買い付け、湖北省の病院に贈ることを決めた。また、グループ会社の資源を動員し、無料のオンライン医療相談や、小中学生向けのオンライン授業を開始。移動制限中の生活をより充実させるサービスを提供している。

バイドゥは3億元の新型コロナウイルス対策専門ファンドを立ち上げ、治療薬の開発や長期的な公共衛生、安全のための取り組みを支援。人工知能(AI)など自社の技術で研究者も支えていく。

メッセージアプリWeChatを運営するテンセントも3億元で新型コロナウイルス対策のファンドを設立したほか、新型コロナウイルス対策向けのメディカルテックサービスを開発するスタッフを社内公募している。