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2019年のビットコインは投資リターン95%増

金・銀・株式よりも最善の投資資産に成長=CoinGecko年間レポート

(Image: Shutterstock.com)

Bitcoinは2019年における最善の投資アセットだった。年間の投資リターン率は95%を記録し、金、銀、株式を上回った。このように報告したのは、仮想通貨のグローバルランキングサイト「CoinGecko」だ。

同社が発表する仮想通貨に関する2019年年間レポートには、市場概況や仮想通貨交換所の動向などがまとめられている。本稿では市場概況の内容に絞って紹介する。

仮想通貨の時価総額と取引高は上昇傾向

2019年マーケット概観(リリースより引用、以下同)

2019年の仮想通貨市場は、仮想通貨全体は時価総額と取引高が共に年間を通して上昇傾向となった。時価総額については最終的には44.1%増を記録している。Bitcoin価格においては、2018年の暴落を引きずり年始の40万円に始まり一時は30万円台へと下落。しかし、価格は徐々に上昇し、6月には130万円超えのピークを迎えた。時価総額も6月後半には35兆円を記録し、最終的には18兆円で終わった。年始と比較して6兆円の増加となった。

また、取引高については時価総額の増加のペースを上回り、年間を通して600%増と大きく上昇している。

仮想通貨トップ5の平均リターンは20.6%増

仮想通貨トップ5の2019年価格変動

投資における結果として得られる収益または損失をリターンと呼ぶが、仮想通貨投資における主要仮想通貨トップ5の年平均リターンについては、最終的に20.6%増となった。

ここでいう仮想通貨トップ5とは、Bitcoin(BTC)、Ethereum(ETH)、Ripple(XRP)、Bitcoin Cash(BCH)、Litecoin(LTC)の5種類だが、実際にリターンがゲイン(利益)となったのは、BTC、BCH、LTCの3種類。

内訳は、BTCが95%増と最高のリターンを記録し、続くBCHが38%増、LTCが37%増を記録。ETHは、2%減のロス(損失)、XRPにおいては45%減と大きくロスをした。結果、平均すると20.6%増となった。

Bitcoinの95%増というリターン率は、金の19%、銀の15.6%、米国の代表的な株価指数であるS&P 500の29%など、他の投資アセット(資産)と比べてみても、比較にならないほど大きなパフォーマンスだ。

Bitcoinは、2019年の最善の投資銘柄であっただけではなく、2010年から2019年の10年間においても最善の投資アセットであったと、CoinGeckoのレポートはまとめている。

Bitcoinの市場占有率は71.5%と他を圧倒

2019年の仮想通貨市場占有率

2019年は、Bitcoinが最大のパフォーマンスを見せたことから、仮想通貨市場の占有率も上昇した。Bitcoinの占有率は年始の56.3%から最終的には71.3%(15.2%増)まで上昇した。

それに伴い、他の主要仮想通貨は下落。XRPは12.5%あった占有率が4.6%に、Ethereumは12%から7%に、それぞれ低下している。その中で、ドルペッグのステーブルコインTether(USDT)は供給量が増加し、相対的にその価値を高めた。年始の占有率6位からに4位に浮上している。