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九州電力、ブロックチェーン技術を活用した電力・環境価値の取引プラットフォームに出資

仮想発電所など分散型電源への変化を見越し技術知見の獲得を図る

 九州電力株式会社は8月29日、ブロックチェーン技術を活用した電力・環境価値の取引プラットフォームを構築しているスタートアップ企業、デジタルグリッド株式会社(以下、DG社)に出資したことを発表した。DG社は、Ethereumブロックチェーンを活用したP2Pネットワーク「デジタルグリッドプラットフォーム」を構築し、2019年10月からの商業サービス運用開始を予定している。

 デジタルグリッドプラットフォームでは、対象となるすべての発電事業者と需要家(家庭・企業)に電力測定機器を設置し、どの電気がいつ、どこから、どこに、どれだけ融通されたかをリアルタイムで判別できる。そのため、発電事業者と需要家とのあいだで、電力を直接、自動で売買することが可能となる。また、再生可能エネルギーの自己消費による環境価値を、事業活動によって生じる環境負荷を低減させるための環境イニシアチブ「RE100」(Renewable Energy 100%)加盟企業などに融通・販売なども可能となる。

 九州電力では、今後の電力供給システムは太陽光発電や風力発電といった小規模な再生可能エネルギーや蓄電池・燃料電池などの設備と、需要家の電力需要バランスを調整する、仮想発電所(バーチャルパワープラント:VPP)などの分散型電源へ変化していく可能性があると見ている。そのため今回の出資を通じ、新事業やサービス創出を行うための技術的知見を獲得していく予定だ。

 なお、DG社への出資企業は九州電力以外に、東京ガス株式会社、日本ユニシス株式会社、京セラ株式会社、三菱商事株式会社、住友商事株式会社、清水建設株式会社などが名を連ねている。DG社の代表取締役会長の阿部力也氏は元東京大学大学院特任教授で、2017年11月に依願退職し、デジタルグリッドの本格的推進に当たっている。