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SBI、デジタルアセットとブロックチェーンの活用で未来を切り開く事業

新たな価値の共創を目指しSBIグループの展望を語る

 金融庁・日本経済新聞社が主催し、内閣府が後援した国際的イベント「FIN/SUM 2018 & REG/SUM」にて、SBIホールディングスの代表取締役社長・北尾吉孝氏が行った講演「グループ内外企業との新たな価値の共創を目指して~2つの新生態系の形成~」の資料を、SBIホールディングス株式会社は9月25日に公開した。講演ではSBIグループの展望について語られているが、仮想通貨(デジタルアセット)やブロックチェーンについても触れているので、それらを本稿を含めた3本の記事で紹介する。

SBIグループ企業生態系のさらなる発展(「FIN/SUM x REG/SUM 2018」プレゼンテーション資料より引用、以下同)

 SBIグループは、金融サービス事業やバイオ関連事業など既存の事業形態に加えて新たに2つの事業(新生態系と表現)を統合し、単独企業ではなし得ないシナジーを創出することを宣言した。その2つの生態系というのが、SBIネオファイナンシャルサービシーズの事業を通じた地方創生に向けたサポート事業と、デジタルアセットとブロックチェーンでより効率的で顧客便益性の高い未来を切り開く事業になる。

今後のデジタルアセット金融ビジネスの拡大・発展のための重要施策

 資料では、SBIグループはデジタルアセットを活用した顧客便益性のより高い金融システムの構築を掲げている。今後のデジタルアセット金融ビジネスの拡大・発展のための重要施策として、仮想通貨の需要の拡大を目指す。仮想通貨に関して、送金を始め、決済・支払手段として積極的に活用していく。具体的には、SBIグループのEC関連の投資先企業や提携先などさまざまな場所で仮想通貨(XRP・Bitcoin Cash・自社トークン等)での決済利用を促進していくという。また、SBIグループの「Sコインプラットフォーム」を各地域金融機関への導入についても推進していくとのこと。

 さらには、機関投資家などに仮想通貨の新たな取引機会を提供することも視野に入れている。仮想通貨を組み入れたファンド「SBI CoVenture Asset Management」の設立や、仮想通貨のマーケット情報「モーニングスター」の提供、仮想通貨のデリバティブ市場の創設なども行っていくそうだ。

 SBIグループは、世界的に高い評価を得る技術力を有する米Ripple社と米R3社にいち早く投資し、革新的な技術の商用化に向けて実証実験を推進していることも改めて報告。送金の次世代決済基盤の構築にRipple社の技術の導入や、R3社の分散型台帳技術を活用する。Ripple社とは合弁会社「SBI Ripple Asia」を2016年5月に設立し、日本国内の金融機関と「内外為替一元化コンソーシアム」を発足している。また、R3社に対してはSBIグループが外部筆頭株主となり、役員を派遣しさらに関係を強化しているという。

R3社とRipple社の事業領域のすみ分け

 SBIグループのデジタルアセット金融エコシステムは、完成形に近づきつつあることも同時に報告をしている。Ripple社やR3社との取り組みを始め、デジタルアセットを基盤とする新たな金融生態系を公開し、内外の関連企業への出資状況なども明らかにした。

デジタルアセット金融エコシステムを構成する企業への出資状況-1
出資状況-2

 その他にも公開中の資料では、仮想通貨交換所の脆弱性対策として、ウォレット関連やセキュリティ全般に関して投資先企業等との連携を強化するなど、デジタルアセットとブロックチェーンについてより詳細に解説を行っている。また、「Sコインプラットフォーム」などブロックチェーン分野におけるSBIグループの取り組み、実例についても取り上げている。