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ウォルマート中国がブロックチェーン商品追跡プラットフォーム始動

2020年までに精肉の50%カバー

ウォルマート中国は6月25日、中国連鎖経営協会(CCFA)、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)、食品メーカーの科爾沁牛業(Inner Mongolia Kerchin)、VeChainと連携し、ブロックチェーントレーサビリティープラットフォームをローンチした。

ウォルマート中国はVeChainのブロックチェーン上にトレーサビリティープラットフォームを構築。23商品でスタートし、年内に追跡対象を精肉、コメ、キノコ、調理油など10カテゴリー100商品に拡大する。同プラットフォームで2020年までに精肉の販売額の約50%、野菜販売額の40%、シーフード販売額の12.5%をカバーする計画。

ウォルマートの買い物客は、対象商品のQRコードを読み込むと、原産地や流通過程、検査レポートなど詳細な情報を知ることができる。

中国の経済成長と消費力向上で、消費者の食の安全への関心は高まっている。中国政府は2015年に「食品安全法」を改正し、トレーサビリティー技術の早期確立の必要性を強調した。

ウォルマート中国のシー・ジアチー最高広報責任者(CCAO)は「ウォルマートは常に、安心・安全な商品と便利なサービスを消費者に提供すべく努力し、サプライチェーンの改善に投資を続けている。デジタルの活用で効率や透明性を高め、中国の消費者の生活をより良くしていきたい」とコメントした。

また、VeChainのケビン・フォン(馮芸凱)最高執行責任者(COO)は、「当社は安全で成熟したソリューションを提供することで、ブロックチェーン技術の応用を推進している。ウォルマート中国によるブロックチェーントレーサビリティープラットフォームのローンチは、技術の商用化の上で大きな意味を持つ。今後、消費体験の透明性と安心感を高められるようにしたい」と述べた。

VeChainは2015年に創業した中国企業。ブロックチェーンやIoT開発を手掛け、ブロックチェーン技術の金融領域以外での応用を目指している。シンガポール、ルクセンブルク、東京、パリ、香港、サンフランシスコなどに拠点を置いている。