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スタートバーン、アート領域パイオニアのマエケナスと相互運用を実現

作品の所有権・来歴管理に加えて分割所有・販売サービスの利用が可能に

(Image: Oleg Znamenskiy / Shutterstock.com)

アート領域でのブロックチェーン活用に取り組むスタートバーンは10月3日、同じくアート作品の取引プラットフォームを提供するマエケナス(Maecenas)との提携を発表した。両社はいずれもEthereum上にアート関連の基盤を構築してサービスを提供している。今回の提携により、両サービスの相互運用が可能になったという。

スタートバーンは「アート・ブロックチェーン・ネットワーク」(ABN)を開発。Ethereum上でスマートコントラクトを用いて構築されたABNでは、アート作品の来歴情報を記録。トークンを用いて証明書を発行し、作品の所有権を電子的に管理することができる。これまでにABNは、SBIアートオークションが主催する美術品の競売会などで実際に利用された。

アート作品の分割所有サービスを提供するマエケナスは、同領域でのブロックチェーン活用においては、パイオニアといえるシンガポール企業だ。2018年6月にβ版のプラットフォームをリリースし、世界で初めてEthereum上で美術品オークションを開催した。同社はシンガポール、香港を中心に事業を展開しているが、欧米諸国からの注目度も高い。トムソン・ロイターをはじめとした複数のベンチャーキャピタルから出資を受けている。

両社のサービスで相互運用を実現することは、利用者にとって新たな流動性の提供につながるという。具体的には、ABNの作品証明書・来歴情報を維持したまま、マエケナス上でトークンを発行して所有権を分割。販売することが可能になる。さらに、分割した所有権を再度統合した際には、再びABN上で証明書の移転などができ、分割販売の記録を含めて作品の来歴情報は連続的に引き継がれるという。