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仮想通貨関連の資金決済法・金商法改正案、賛成多数で衆院審議可決

国際情勢に即した規制の実施など施行後の柔軟な対応を求める付帯決議

「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」の衆議院審議採決の様子。起立による賛成多数で可決(衆議院インターネット審議中継より引用、2019年5月21日衆議院本会議)

 衆議院は5月21日、仮想通貨(暗号資産)関連の資金決済および金融商品取引法の改正法案について、賛成多数をもって可決した。可決された改正法案は、衆議院財務金融委員会が審査を行い、国際情勢に即した規制の実施など政府への15項目の要望を付加して付帯決議したものだ。同日付で参議院が改正法案の原案を議案として受理し、今後は同院で審査・審議が進められることとなる。順調に進めば、2020年6月までに施行の見通しとされている。

 この改正法案は金融庁が作成し、3月15日に日本政府により閣議決定されたもの。正式には「情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律案」として提出された。

 5月17日に行われた衆議院財務金融委員会における同法案の審査では、緑川貴士氏(国民民主党・無所属クラブ)他1名から修正案が提出された。修正案は地方自治体による利用を考慮した規制緩和を主とするもの。利用者保護を重視する観点から、規制緩和を求めた修正案は賛成少数で否決となり、内閣提出の原案が賛成多数で可決された。

 その後、付帯決議案として、規制対象の明確化、適切な人員の配備、国際情勢に即した適切な規制の実施、適切な課税方式の検討などを政府に求める15項目が提案され、原案同様に賛成多数で可決となった。同改正法案は付帯決議案として、5月21日の衆議院審議で賛成多数により可決した。同日付で参議院が改正法案の原案を議案として受理し、今後は同院で審査・審議が進められることとなる。

松平浩一氏(立憲民主党・無所属フォーラム)が付帯決議案を朗読した(衆議院インターネット審議中継より引用、2019年5月17日衆議院財務金融委員会)

 改正法案では、法令上の仮想通貨の呼称を「暗号資産」に変更するほかに、暗号資産をコールドウォレット等で管理することの義務化、収益分配を受ける権利が付与されたICO(Initial Coin Offering)トークンは金商法対象であることの明確化など、金融庁がこれまで「仮想通貨交換業等に関する研究会」にて討議を行ってきた結果が盛り込まれている。

 改正法案の詳細については、記事『日本政府、仮想通貨「暗号資産に呼称変更」や「ICOトークンが金商法対象に」等の改正案を閣議決定』にて解説しているので、併せてご確認いただきたい。改正法案の審議経過については、衆議院の公式サイトから確認できる。