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米FRB議長、デジタル通貨発行は「当面検討せず」

Facebookの仮想通貨リブラ「早期実現は難しい」

(Image: Country Gate Productions / Shutterstock.com)

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は9月6日、スイス・チューリヒで開催されたイベントのパネル討論会で、「デジタル通貨について注目しているものの、米国の中央銀行が発行することは積極的に考えていない」と述べた。

討論で、「中銀がデジタル通貨を発行する機が熟したのではないか」と水を向けられたパウエル議長は、「FRBはデジタル通貨の発展に注目している。しかし積極的に検討する案件にはなっていない」と強調した。

パウエル議長は「米国の通貨になることを考えるなら、ネットワークセキュリティの保証は不可欠だ」と続け、紙幣は偽造の恐れがあるが、デジタル通貨はハッキングリスクがあると述べた。

同時に、デジタル通貨に対する需要も十分ではないと指摘し、「消費者の決済手段は十分にある。彼らはデジタル通貨を早期に求めているわけではない」と語った。

パウエル氏はFacebookが計画する仮想通貨プロジェクト「Libra」(リブラ)についても言及。「リブラは極めて高い監督上の要求に応える必要がある」「早期には実現しないだろう」と従来の立場を繰り返した。