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PoL、分散型金融に関するオンライン学習カリキュラムを9月末以降に提供開始

MakerDAOと協業し共同制作。ステーブルコイン・DAO・DeFiを学べる

仮想通貨・ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル)」を運営する株式会社techtec(テックテク)は9月19日、MakerDAOとの協業を発表した。Maker社が開発するMakerDAOは、ステーブルコインDAIを発行・管理する分散型金融(DeFi)のプロジェクトだ。今回の協業によりtechtecは、昨今急速に勢いを増すDeFiや分散型組織(DAO)について学習できるカリキュラムを提供していくとのこと。

新カリキュラムはMakerDAOとの共同制作で、9月末から10月初旬に提供予定としている。MakerDAOは今回の協業について、日本でのプロジェクトの認知拡大に意欲的だという。

techtecが提供するPoLは、仮想通貨・ブロックチェーンのオンライン学習サービス。仮想通貨とその税金、ブロックチェーン技術やその活用事例についてのカリキュラムが用意され、それぞれ無料で学ぶことができる。また、有料のカリキュラムとしてブロックチェーン特化の英語学習コースや、短期集中型の英語コースも提供している。

MakerDAOのステーブルコインDAIは、Ethereum上でトークンとして発行されている。DAIは、ETHとの取引により自動的に1DAI=1USDの価値を保つ仮想通貨担保型のステーブルコインだ。スマートコントラクトを活用し、DAIまたはETHの保有者による自動的な裁定取引(アービトラージ)によって価値の平衡を保つという点で、DeFiに分類される。また、MakerDAOはMKRトークンを利用し、プロジェクトのさまざまな意思決定を投票で決める分散型組織の一面も持っている。

ConsenSysの発表によると、DeFiの市場規模は急速に拡大している。2019年7月時点で前年比100%以上の成長だという。EthereumのDeFiプロジェクトがロックするETHのうち、65.6%はMakerが占めている。DAIを取り扱う関連プロジェクトを含めると、DeFiプロジェクト全体の90%以上がMakerのエコシステムに含まれることとなる。

DeFiは比較的新しい概念だけあって、書き手や話者によってその定義が微妙に異なる。筆者としては、十分に分散したブロックチェーン上でスマートコントラクト等を用いて、何らかの金融の仕組みを自動化したものがDeFiに分類されると考えている。今後techtecが提供するDeFi・DAOのカリキュラムはMakerの公認となるので、資料として一定の信頼を置くことができるだろう。