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中国の大学、新型コロナウイルス対策でブロックチェーン技術を活用
学生・教職員の行動管理システムを運用開始
2020年2月10日 13:26
中国・山東省にある山東財経大学のブロックチェーン金融重点ラボは2月7日、新型コロナウイルスによる肺炎の拡大を抑止するため、教職員や学生の行動情報を管理する「ブロックチェーン新型肺炎情報観測システム」を正式ローンチした。大学は冬休み中だが、2日間の突貫工事でシステムを開発したという。
同大学のブロックチェーン金融重点ラボは、アリババクラウドが大学に開放したブロックチェーンプラットフォームを活用。山東省立病院からの新型肺炎データの提供を受け、産学官の連携によって、リアルタイムで学生と教職員の健康状況を示すデータ、外出データ、予防や発見につながる情報を表示し、学内での新型肺炎対策に役立てる。
同大学によると、全国各地から学生が集まり、同じ空間ですごすキャンパスは、感染症の拡散リスクが非常に高い。今は大半が実家に帰省しているが、間もなく多くの学生が戻ってくることが予想されるため、関係者の移動や教室などの入室、指導教員との連絡体制を一元管理できるシステムが必要になった。ブロックチェーン技術を使うことで、情報の収集効率や統計の正確性、セキュリティーの保障が期待できるという。
収集・管理された情報は、学生の指導教員、学部、大学内の医療部門、大学と4つの層に分け、閲覧権限を調整する。
中国の教育機関は一般的に1月中下旬から2月下旬まで冬休みで、今年は新型肺炎の拡大を受け、冬休みの延長を発表している地域も多い。山東省も2月8日、2月いっぱいは学校を再開しないことを決定した。