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「Facebookの仮想通貨リブラは金融システムに9のリスクを与える」G7報告書

国際的な金融安定を目指す金融安定理事会(FSB)高官らが作成

(Image: Cryptographer / Shutterstock.com)

主要7か国(G7)の作業部会はFacebookが計画する仮想通貨「Libra」(リブラ)などを念頭に、「暗号通貨はグローバルな金融システムにリスクをもたらす」と分析した報告書をまとめたことが、英メディアBBCの報道で明らかになった。報告書は10月18日に開幕する国際通貨基金(IMF)・世界銀行の年次総会で、財務相に提出される。

報告書は中央銀行、IMF、国際的な金融安定を目的とする組織である金融安定理事会(FSB)の高官らが作成した。

BBCの報道によると、報告書のドラフトはリブラを名指しこそしていないが「急速に拡大する可能性のあるグローバルなステーブルコイン」が、さまざまな問題を引き起こすと指摘。デジタル通貨がもたらす9つのリスクについて概説し、リブラの推進者が、規制当局の懸念に対応したとしても、規制当局が承認しない可能性があると警告した。

また、デジタル通貨の推進者は、法的に健全でなければならず、消費者を保護し、通貨がマネーロンダリングやテロの資金調達に使用されないよう、万全を期すべきだと主張した。

リブラについては、10月17、18日に米ワシントンで開かれる20か国・地域(G20)会合でも主要議題として取り上げられる見通し。これに先立つ14日には、リブラを運営するリブラ協会の最初の理事会が予定されており(執筆時点)、リブラが当初計画していた2020年前半のローンチが困難な状況となる中、協会メンバーや規制当局の対応が注目される。