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仏経財相、「欧州でリブラの運営認めない」

リブラ協会は「詳細な調査を歓迎」と表明

ルメール経済・財務相=2018年10月1日撮影(Image: Alexandros Michailidis / Shutterstock.com)

フランスのルメール経済・財務相は9月12日にパリで開催されたOECD会議で、Facebookが発行を計画している仮想通貨Libra(リブラ)について「現状では欧州での運営は認められない」と語った。CNBCなど欧米メディアが伝えた。

ルメール経財相は「リブラは支配的地位の濫用リスクや国の主権が脅かされるリスク、消費者や企業に対するリスクがある。これらの懸念は深刻だ」と述べた。同相はこれまでもリブラに対して反対の立場を取ってきた。

また、ルメール経財相は欧州中銀(ECB)のドラギ総裁と、ECBの次期総裁に就任予定のラガルド国際通貨基金(IMF)専務理事と、公的なデジタル通貨の開発について協議したとも明かした。

リブラ協会のポリシー・コミュニケーション責任者であるダンテ・ディスパー(Dante Disparte)氏はルメール経財相の発言を受け、「リブラ協会は海外組織からの詳細な調査を歓迎しています。リブラの発表から3か月近くが経ち、我々は丁寧に努力してきました。時間をかけて対話し、利害関係者を啓発し、リブラの設計に彼らのフィードバックを取り入れていきます」と述べた。

ディスパー氏はさらに、「リブラ協会はリブラの安全性、透明性、そして消費者第一の姿勢を保証するため、規制当局と協力していきます。我々はブロックチェーンが新興テクノロジーであることや、政策決定者がそれを金融システムの政策にどう導入するのか慎重に考えていることを認識しています」とも強調した。

リブラ協会は11日、本部を置くスイスで連邦金融市場監督機構(FINMA)に決済免許を申請。規制当局や政治家の反対の中でも計画を進めている。